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AI・業務効率化

kintoneで3ヶ月かけた業務管理を、AIとNotionで2週間で作り直した話(小さな会社の始め方)

2026年9月6日
約9分で読めます
山田 祐輔
kintoneで3ヶ月かけた業務管理を、AIとNotionで2週間で作り直した話(小さな会社の始め方)

導入

児童施設を運営するある法人で、職員の勤務や日々の記録を管理する仕組みを作りました。最初はkintoneで組み、完成まで3ヶ月かかりました。その後、AIに設計と組み立てを手伝わせながらNotionに載せ替えたところ、2週間で動くものになりました。

3ヶ月と2週間。同じ法人の、ほぼ同じ業務です。差がついた理由は道具の性能ではありません。「何から作るか」と「誰が組むか」でした。この記事では、その経験をもとに、小さな会社がNotionで業務管理を始めるときの手順を、最初の1ヶ月で回せる範囲に絞って書きます。作るデータベースは3つだけです。

きっかけ

その法人では、職員25名分の勤務と、園での日々の記録を、紙と表計算とチャットに分けて管理していました。まずkintoneで一本化しようとしました。

kintoneは「アプリ」という単位で台帳を作る道具です。職員台帳、勤務パターン、日々の記録。順に作っていくうちに項目の追加と画面の調整が続き、気づけば3ヶ月が経っていました。動いてはいます。ただ、画面がいかにも「業務システム」で、現場の人が毎日開く気になれませんでした。使われないものは定着しません。3ヶ月かけたものが、そこで止まりました。

そこで、Notionに切り替える判断をしました。Notionは、文書とデータベースを同じ画面で扱える道具で、見た目がメモ帳に近く、現場の人が構えずに開けます。変えたのは道具だけではありません。設計をAIに相談しながら進め、データベースの項目とつなぎ方を先に決めてから組みました。その結果、職員台帳、勤務パターン(4種類)、月ごとの集計までを2週間で載せ替えられました。

最初に、作業する場所を整理します

この記事で触る場所は2つです。

  • Notion(ブラウザまたはアプリ)。データベースを作る場所です。
  • 既存の台帳(表計算やkintone)。移す元のデータを見る場所です。

移行の作業中は、この2つを行き来します。「いまどちらを見ているか」を意識するだけで、入力先の間違いが減ります。

用語は3つだけ

  • データベース。Notionの中の「表」です。1行が1件、列が項目です。
  • リレーション。表と表をつなぐ列です。案件の行に「どの顧客の案件か」を持たせるときに使います。
  • ビュー。同じ表を、並べ替えや絞り込みを変えて見る画面です。表は1つでも、見え方は何通りも作れます。

手順0:いま何を管理しているかを書き出す

【どこで作業するか】紙かメモ帳

Notionを開く前に、いま管理しているものを全部書き出します。顧客の台帳、見積、作業の予定、勤務、請求。全部です。 そのうえで「最初の1ヶ月は3つだけにする」と決めます。全部を一度に作ろうとすると、完成する前に現場が離れます。書き出すのは捨てるためです。

手順1:3つのデータベースを作る

【どこで作業するか】Notionの新しいページ

作るのは顧客、案件、タスクの3つです。項目は次の通りで、これ以上増やしません。

データベース項目
顧客会社名、担当者、連絡先、区分(既存・見込み・休眠)、メモ、最終接触日
案件案件名、顧客(リレーション)、状態(提案中・進行中・完了・失注)、金額、納期、担当、メモ
タスクタスク、案件(リレーション)、状態(未着手・進行中・完了)、担当、期限、メモ

細かいところでは、担当はNotionに登録した人から選ぶ形式にし、金額は円表示にしてあります。文字で入れるとあとで集計できなくなるためです。

ここまでを空の状態で用意したテンプレートがあります。複製すればそのまま自分のワークスペースに入り、30分あれば動き出せる分量です。X(@yu_medirection)の投稿からLINEで受け取れます。

顧客・案件・タスクの3つのデータベースが入ったNotionテンプレートの画面
配布しているテンプレートの実物です。使い方と、つまずきやすい点を先に書いてあります。下の3つが顧客・案件・タスクのデータベースです。

手順2:つなぎ方を先に決める

【どこで作業するか】Notionの案件データベース

案件には「顧客」の列を、タスクには「案件」の列をリレーションで作ります。向きは「下から上」です。タスクは案件に、案件は顧客にぶら下がります。

ここで知っておくと得なのは、つなぎは片方だけ作れば両方に列ができることです。案件に「顧客」の列を作ると、顧客の側にも「案件」の列が自動でできます。顧客を開けば、その会社の案件が並んで見えるということです。両側に作る必要はありません。作ってしまうと、同じつながりが二重になります。

ここで決めておくべきなのは、入力する人の画面です。経営者が見たいのは顧客ごとの一覧ですが、現場が入力するのはタスク1件ずつです。入力する側の画面を先に作らないと、あとで表を組み替えることになります。Notion版で2週間で済んだのは、この順番を最初に決めたからです。

手順3:5社だけ入れて回す

【どこで作業するか】Notionの顧客データベース

顧客を5社だけ入れ、その5社の案件とタスクを入れます。全件入れるのは、1週間回してからです。 5社で回すと、項目の過不足が見えます。足りない項目は困ってから足す。余った項目は消す。この1週間で、表の形はほぼ決まります。

手順4:既存の台帳から移す

【どこで作業するか】既存の台帳とNotion

表計算からの移行は、表を1行ずつ文字だけにしたファイル(CSVと呼びます)に書き出して、Notionに読み込みます。ここまでは速いです。時間がかかるのは、そのあとです。

読み込んだ直後の案件には、顧客がつながっていません。CSVは文字しか運ばないので、表と表のつながりまでは復元されないのです。案件の行を開き、顧客を選ぶ。この作業が件数分だけ発生します。

kintoneからの移行では、このつなぎ直しが一番の手間でした。人手で確認する前提で、時間を見ておいてください。

つまずき早見表

起きること原因対処
現場が入力しなくなる画面が「システム」すぎる、項目が多い項目を減らす。状態は3つまで。開く画面はタスク一覧だけにする
一覧が見づらい表を増やして解決しようとしている表は増やさず、ビューを増やす
読み込んだ案件に顧客が付いていないCSVはリレーションを復元しない読み込み後に案件を開いて顧客を選ぶ
同じ顧客が2件できる表記ゆれ(株式会社の有無など)会社名の表記を最初に決める
作り直したくなる経営者の一覧を先に作った入力する人の画面から作り直す

確認方法

1週間回したあと、次の3つを見ます。

  • タスクの「状態」が更新されているか。更新されていなければ、項目が多すぎます。
  • 案件の「顧客」が全件埋まっているか。空きがあれば、つなぎ直しの漏れです。
  • 経営者が顧客の一覧を開いて、案件と次のタスクが読めるか。読めれば、3つのつなぎ方は合っています。

正直に書いておくこと

  • Notionにすれば速くなる、という話ではありません。kintoneで3ヶ月かかった最大の原因は、道具ではなく作り方でした。同じ作り方をすればNotionでも時間はかかります。
  • 2週間で載せ替えられたのは、kintoneで3ヶ月悩んだ蓄積があったからでもあります。一からなら、もう少しかかったはずです。
  • 職員25名規模、勤務パターン4種類の法人での話です。もっと大きな組織や、請求や在庫まで含む業務では、3つのデータベースでは足りません。
  • Notionは共同編集の権限が粗い場面があります。職員ごとに見せる範囲を細かく分けたい場合は、別の仕組みと組み合わせています。

要点3行

  • 最初に作るデータベースは顧客・案件・タスクの3つだけ。項目は増やさない。
  • 入力する人の画面から作る。経営者の一覧はビューで後から作れる。
  • 5社だけ入れて1週間回してから、全件を移す。

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関連サービス
業務管理 構築パッケージ 30万円〜(税別)。NotionとClaude AIを軸に、社内の業務管理の仕組みをまるごと構築します。
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YUSUKE YAMADA
代表取締役 / Web制作・AI業務効率化
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支援実績
4
事業歴
1000
最大月商達成
10
最速成果達成
大阪府枚方市を拠点に、中小企業・個人事業主・スタートアップの「集客」と「採用」を仕組みから支援。2022年の個人開業を経て2024年1月に法人化。ホームページ制作・EC構築・LP制作からWeb広告運用・採用支援・業務効率化まで一気通貫で対応。
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